東海道五十三次の解説 29 見附

東海道五十三次

浜松宿から見附宿まで16.5km  北緯34度43分37秒 東経137度51分25秒  

見附宿は、東海道五十三次の28番目の宿場です。
現在の静岡県磐田市見付付近です。

「見附」の名は、水(み)に接する土地であることが由来です。
西北方向には一の谷中世墳墓群があります。
もともとは10世紀に遠江国の国府が置かれた土地です。
鎌倉期には国衙と守護所が置かれました。
中世の東海道屈指の規模を持つ宿場町でした。
見附宿は、本陣2軒、脇本陣1軒、旅籠56件と大変賑わっていた宿場です。

見附宿は、天竜川の左岸になりますが、大井川と違って水深が深いため主に船が使われています。
大井川ほどの難所ではありませんでした。
しかし川止めのときは島田宿などと同様に、足止めされた人々で賑わっていました。

遠江国分寺や見附天神の門前町で、本坂通の分岐点でありました。
東海道本線敷設では、見附宿の南方の中泉村に中泉駅が設置されました。
見附と中泉は1940年に合併して磐田町となりました。
 
地場産業は繊維産業、金属、自動車、楽器などの工業都市です。
農業産出額も県内屈指です。
温室メロンや茶、白ねぎ、海老芋、中国野菜、シラスなどが有名です。

サッカーJリーグのジュビロ磐田のホームタウンです。
ジャパンラグビーリーグワンの静岡ブルーレヴズの本拠地です。

①「保永堂版」
天竜川は急流なので舟で渡りました。
この舟渡しの情景を描いています。
東海道には川の浮世絵が多いですが、この浮世絵は川の絵の中でも傑作です。

天竜川の水は川瀬を2つに分け、東を大天竜、西を小天竜と呼んでいました。
画面手前が小天竜、奥が大天竜です。

二艘の渡し舟と、二人の船頭が焦点となっています。
中州の向こうでは大名行列が何艘かの舟に乗り分けて、大天竜を渡り始めています。

朝のまだ早い時間帯であろうと思われます。
遠景にはぼかしで、朝霧にむせぶ天竜川の叙情を表しています。

②「行書版」
急流な天竜川を大きな舟で渡っています。
2艘の舟がすれ違う様子を描いています。
船が単純に描かれており、スッキリした見栄えになっています。

③「隷書版」
天竜川の舟渡しの情景を俯瞰して描いています。 
舟渡しの全体像がはっきりして、天竜川の大きさと交通の要所であることがわかります。

④「北斎版」
舟渡しの大名行列の一部が詳しく描かれています。 

⑤「旅画像」
見附宿の石碑です。 
 
⑥「スタンプ画像」
 イベントのスタンプです。 

保永堂版 

行書版 

隷書版 

北斎版 

旅画像

スタンプ画像

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