
歌川広重-名所江戸百景-94-秋-にい宿のわたし 解説
現在の住所:葛飾区 新宿(にいじゅく)付近
緯度経度 :緯度:35.7480 経度139.8630
出版 :1857年2月 年齢:61歳
観光ガイド風解説:「にい宿のわたし」
■ はじめに
歌川広重の『名所江戸百景』は、江戸の風景・行楽地を鮮やかに切り取った浮世絵集であり、当時の人々の暮らしや文化を今に伝える貴重な資料です.
その中の一図「にい宿のわたし」は、現在の東京都葛飾区・江戸川区付近にあった「新宿(にいじゅく)の渡し」を描いた作品です。
新宿は水戸街道の宿場町のひとつで、隅田川水系の中川に面しており、川を越えるための渡し場が設けられていました。
江戸から水戸や下総方面へ向かう人々が必ず通る場所で、旅の風情と水辺の景観が広重の筆によって生き生きと表現されています。
■ 新宿(にいじゅく)とは?
新宿は、現在の葛飾区新宿周辺にあたりで、水戸街道の宿場町として栄えました。
江戸から数えて二番目の宿場にあたり、江戸近郊の交通と物流を支える重要な拠点でした。
中川を渡る「新宿の渡し」は、旅人や商人にとって欠かせない交通手段でした。
橋がまだ架けられていない時代、渡し舟は人々と物資を運ぶ大動脈の一部であり、川越えの風景は江戸の旅の風物詩そのものでした。
■ 絵の見どころ
脇往還の一つ水戸街道は、日本橋を起点として浅草の東を北上して千住大橋を渡ります。
亀有から古利根川の下流にあたる中川を舟で渡りました。
渡った先を、新しくできた宿場にいじゅくという意味で「新宿」と呼びました。
亀有側と新宿側のどちらは意見が分かれており、絵からは判別できません。
手前右が新宿の渡しです。
右の建物がふじみ屋、左が千馬田(ちばた)屋と思われます。
目の前の川が中川です。
手前が水戸街道になります。
中央の船は高瀬舟です。
■ 現代に残る面影
渡し舟はすでに廃止されています。
葛飾区新宿や中川沿いにはその名残を伝える史跡や案内板が設置されています。
現在の中川は護岸工事が施されています。
川幅の広さや水辺の風は当時を思わせます。
葛飾区から江戸川区にかけては、水戸街道の史跡が点在しています。
新宿の渡し跡を訪れ、水戸街道の宿場町巡りと組み合わせれば、江戸時代の旅人気分を味わえます。
■ 観光ガイドのおすすめポイント
①新宿の渡し跡を訪れる
案内板や周辺の史跡をめぐり、浮世絵の舞台を歩いてみましょう。
②中川沿いの散策
川辺の遊歩道を歩きながら、広重が描いた風景と現代の景色を重ね合わせるのも楽しみです。
➂水戸街道の宿場町探索
葛飾・江戸川エリアには、ほかにも水戸街道の歴史を伝える遺構が残っております。

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