浮世絵 歌川広重 名所江戸百景 105-冬 小梅堤  解説

歌川広重 名所江戸百景 小梅堤  解説 名所江戸百景

歌川広重-名所江戸百景-105-冬-小梅堤  解説
              
現在の住所:墨田区 向島 小梅付近 
緯度経度 :緯度:35.7105 経度:139.8110
出版   :1857年2月  年齢:61歳

観光ガイド風解説:「小梅堤」
■ はじめに
歌川広重の『名所江戸百景』は、江戸の四季折々の名所を鮮やかに描き出した浮世絵シリーズです。
その中の「小梅堤」は、隅田川東岸にあった梅の名所を描いた一図です。
江戸庶民にとって梅見は春の大きな楽しみであり、この場所は花見の行楽地として知られていました。
広重は満開の梅林を背景に、川辺の風景とともに江戸の風流を描き出しています。

■小梅堤とは
小梅堤は、現在の墨田区向島付近、隅田川東岸に広がっていた梅の名所です。
向島百花園」や「梅若神社」など、今も梅と縁深い地域に近接しています。
江戸時代、このあたりは梅林が多く、春になると花見客が集まりました。
なかでも「小梅堤」は、堤防沿いに梅が咲き並ぶ景観が美しく、多くの浮世絵師や文人に愛されました。
「小梅」という地名は、この地に多くの梅が植えられていたことに由来します。
江戸では「飛鳥山の桜」「亀戸天神の藤」と並んで、「小梅の梅」と称されました。

■絵の見どころ
隅田川東岸、向島の土手の後方の小梅村は、中央の業平川から請地、寺島に続く用水路の川筋にあります。
小梅の木のある広さが八段あったため、八段梅ともいわれました。
八反目橋という一番手前の橋の名はこれにちなむものです。
庚申橋、七本松橋と続いて、秋葉権現社に向かいます。
右の3本の大きな木は榛の木(ハンノキ)です。
榛の木は堤を浸食から守り、稲を干す稲架の材料となります。
榛の木は、北海道から九州北部までの広い範囲に分布するカバノキ科の落葉高木です。
湿地や川原に強く、自生地では数株が林立して林を形成することが多い。
日本以外ではアジア大陸東北部や朝鮮半島に自生が見られます。
 
■現代の小梅堤周辺
現在、「小梅堤」という地名は残っていません。
向島百花園は、文化人・佐原鞠塢(さはらきくう)が開いた庭園で、梅や四季の花が楽しめる名所です。
小梅堤の伝統を今に伝えます。
梅若神社は、梅にまつわる伝説が残る神社で、地域の春を彩ります。
現在も隅田川沿いには遊歩道が整備されており、春には桜、初春には梅を愛でながらの散策が楽しめます。

■観光ガイドおすすめポイント
①春の梅まつり
2月下旬から3月にかけて、向島百花園では梅の花が見頃を迎えます。
江戸情緒とともに梅見が楽しめます。

②隅田川クルーズ
広重の浮世絵に描かれたように、舟から眺める川景は格別です。
現代の遊覧船で春の隅田川を楽しむのもおすすめです。

➂花見と下町グルメ
梅見のあとには、向島や浅草で江戸前の料理や甘味を楽しむのも魅力的な過ごし方です。

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