浮世絵 歌川広重 名所江戸百景 103-冬 蓑輪金杉三河しま  解説

歌川広重 名所江戸百景 蓑輪金杉三河しま  解説 名所江戸百景

歌川広重-名所江戸百景-103-冬-蓑輪金杉三河しま  解説
              
現在の住所:荒川区 三ノ輪付近 
緯度経度 :緯度:35.7370 経度139.7830
出版   :1857年5月  年齢:61歳

観光ガイド風解説:「蓑輪金杉三河しま」
■はじめに
歌川広重の『名所江戸百景』は、幕末の江戸の街と自然、そして庶民の暮らしを四季折々に描いた全119図の大作です。
その中で「蓑輪金杉三河しま」は、江戸の東部、現在の台東区から墨田区にかけてのエリアに広がる水辺の景観を描いた作品です。
隅田川の流れに沿って広がる洲や島々、そして漁を営む人々の姿が織り込まれ、江戸庶民の生活と水辺文化を鮮やかに伝えています。

■蓑輪・金杉・三河島とは
蓑輪(みのわ)は、現在の台東区三ノ輪周辺です。
江戸時代には農村的風景が広がっており、隅田川に近いことから水辺の生活とも深く関わっていました。
金杉は上野から浅草にかけての地域で、江戸の市街と下町の境界にあたります。
川沿いには船着きや材木置き場も多く、物流拠点としての役割を果たしていました。
三河島は、現在の荒川区にあたる地域です。
隅田川の流れの中に砂州が形成され、漁業や菜園、干鰯(ほしか)の生産などが行われていました。
江戸庶民の食文化を支える大切な場所です。
この三地域は、いずれも隅田川やその支流と密接に結びつき、水辺の景観や生活文化を象徴する地でした。

■絵のみどころ
日本堤と、日本橋から千住にいたる日光街道が交差するあたりが三之輪村です。
その南が三河嶋村、湿地や田圃が広がる地帯です。
ここには毎年十月から三月まで、丹頂鶴が渡ってきて住み着いていました。
鶴は吉祥、長寿の霊鳥として珍重されました。
年の暮れになると、将軍が自ら鷹を放って鶴を捕り、「御挙の鶴」と称して朝廷に献上しました。
これを将軍の「鶴御成の狩」といいました。
これ以外には餌付場の周辺に竹矢来をめぐらせ鶴を保護しました。
付近の農民を雇って、通称犬番と呼ばれた鶴見名主に任命しました。
鶴見名主は餌を与えたり、通行人や犬を監視しました。
鶴を驚かせないために凧も規制されました。

■ 現代の蓑輪・三河島周辺
現在の台東区三ノ輪から荒川区三河島にかけては、住宅地や商業地として発展しています。
隅田川の堤防沿いには散策路が整備され、当時の水辺の面影を感じることができます。
特に春には桜並木が美しく、広重の描いた「水辺と庶民」の風景を想像しながら歩くことができます。

■ 観光ガイドおすすめポイント
①隅田川テラス散策
蓑輪から三河島方面にかけて隅田川沿いを歩けば、江戸の舟運や漁業の歴史をしのびつつ、現代の東京の風景を楽しめます。

②荒川自然公園
三河島近くの自然公園は、緑豊かな空間で、かつての江戸の郊外的な雰囲気を感じられます。

➂浅草観光と組み合わせ
金杉は浅草に近いため、観光では浅草寺や仲見世とセットで訪れるのがおすすめです。

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