歌川広重-名所江戸百景-69-夏-浅草川大川端宮戸川  解説

歌川広重 名所江戸百景 浅草川大川端宮戸川  解説 名所江戸百景

歌川広重-名所江戸百景-69-夏-浅草川大川端宮戸川  解説
              

現在の住所:台東区浅草6丁目(隅田川沿い、今戸橋・桜橋付近) 
緯度経度 :緯度:35.7176 経度139.8067
出版   :1857年7月   年齢:61歳

1298文字

“観光ガイド風解説:「浅草川大川端宮戸川」
■ はじめに
歌川広重の『名所江戸百景』は、江戸の四季や人々の生活、文化を鮮やかに描き出した浮世絵の集大成です。その中で「浅草川大川端宮戸川」は、隅田川の流れと浅草周辺の賑わいを背景に、江戸の水辺文化を象徴的に描いた一図です。

本作品は、川辺に集まる人々、行き交う船、そして川面に広がる空気感を通じて、江戸の「水の都」としての姿を余すところなく伝えています。広重が好んで描いた隅田川の風景の中でも、とりわけ庶民的で生活感にあふれる場面がここにあります。

■ 浅草川・大川端・宮戸川とは
浅草川(あさくさがわ)
江戸時代、隅田川の浅草付近を特に「浅草川」と呼びました。
浅草寺の門前町として栄え、舟運や市井の娯楽が集まる活気あるエリアでした。

大川端(おおかわばた)
「大川」とは隅田川の別称で、川沿いの堤や河岸を「大川端」と呼びました。
江戸では水運が重要であり、大川端は人と物が集まる物流・商業の拠点でした。

宮戸川(みやとがわ)
宮戸川は隅田川の支流・分流を指す名称としても使われ、特に浅草近くの一帯で広く呼ばれました。
また、「宮戸川」という呼称は、歌舞伎や浄瑠璃にも頻繁に登場し、江戸庶民に馴染み深い響きを持っていました。

■ 絵の見どころ
隅田川は、はじめ隅田村の川で隅田(すだ)川といっていました。
都人が隅田を「すみだ」と歌に詠んでから隅田(すみだ)川が通称になりました。
別名は墨田川、大川、住田川、角田川、浅草川、宮戸川などといいました。
また上流は千住川、中流は浅草川、下流を隅田川ともいいました。
流れの緩やかな川で周囲は風光明媚な場所が多く、古くから文人客に親しまれていた。
近景には大山参りに向かう参詣者の乗った舟と左には大きく梵天が描かれています。
少し先には先達を勤める山伏がホラ貝を吹いています。
大きな梵天の下に万八楼が描かれています。
遠くには吾妻橋がその先には筑波山が描かれています。
手前の大山参りに参加する人々は両国橋東詰でみずごりをとりました
修験者に従って梵天と木太刀を立て「懺悔(ざんげ) 懺悔 六根清浄」と唱えました。
参加するのは職人、商人が多かったといわれています。

■ 現代の浅草川・隅田川を歩く
現在は浅草川や宮戸川という呼び方はあまり耳にしません。
隅田川テラスは遊歩道として整備され、ウォーキングやジョギングを楽しむ人々で賑わっています。
浅草寺と仲見世通りは江戸時代から変わらぬ浅草の中心地です。
信仰と観光の両輪で、国内外から多くの人が訪れています。
浅草から出航する水上バスは、両国・お台場方面へとつながり、江戸の水運を現代に再現しています。
川から眺めるスカイツリーや橋梁群は、広重の浮世絵と重ねて楽しめる魅力があります。

■ 観光ガイドのおすすめポイント
①浅草寺参拝と水辺散策
観光の中心はやはり浅草寺です。
参拝後に隅田川沿いを散歩することで、広重の描いた風景の残響を感じられます。

②隅田川クルーズ
屋形船や水上バスに乗れば、広重の絵のように川面から浅草を見上げる体験が可能です。
夜景クルーズは特におすすめです。

③隅田川花火大会
花火大会は江戸時代から続く夏の風物詩です。
川辺に集う人々や屋形船の賑わいは、まさに「浅草川大川端宮戸川」の現代版です。

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