東海道程ヶ谷

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葛飾北斎の浮世絵「富嶽三十六景」の「東海道程ヶ谷」について説明する。

この浮世絵の程ヶ谷は、現在の神奈川県横浜市保土ヶ谷区である。東海道五十三次の4番目の保土ヶ谷宿場である。

程ヶ谷宿近くの品濃坂は松並木が見事であった。その松の枝振りを見事にとらえて表現している。

松を二本一対にするのは、当時流行っていた盆栽の趣向で、文人文様の双樹と言った。

双幹は1本の木の枝分かれで2本の幹が立つ。双樹は樹勢や幹質、樹種など性質の似た樹を選んで仕立てる。

松の前では、左側の駕篭を担ぎ、一旦休憩する二人の男とその中で熟睡する客いる。

汗を拭く左側の男のしぐさ表情を浮かべている。右側の草鞋の紐を結び直す男を巧みに表現している。

この馬子が牽く馬や背には永寿堂の家紋が見える。永寿堂は浮世絵の版元であり宣伝をしている。

富士山は画面左側の斜面の雪が解けていて、季節が晩春であると思われる。

富士山は、八本の松の丁度真ん中に位置している。

この絵は、フランス印象派の画家モネの名作「ポプラ並木」に影響を与えた。

この浮世絵は1830年から1832年頃の作品である。北斎の年齢が72歳頃になる。

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