浮世絵 歌川広重 名所江戸百景 111-冬 千束の池 袈裟懸松  解説

歌川広重 名所江戸百景 千束の池 袈裟懸松  解説 名所江戸百景

歌川広重-名所江戸百景-111-冬-千束の池 袈裟懸松  解説
              
現在の住所:大田区 洗足池 
緯度経度 :緯度:35.5969 経度:139.6890
出版   :1856年2月  年齢:60歳

千束の池 袈裟懸松(せんぞくのいけ けさかけのまつ) 観光ガイド風解説:「千束の池 袈裟懸松」
■ はじめに
歌川広重の『名所江戸百景』の一図「千束の池 袈裟懸松」は、江戸郊外の名所・千束池を舞台に描かれた作品です。
池のほとりには「袈裟懸け松」と呼ばれる伝説的な一本松がそびえ、古くから名所として庶民に親しまれてきました。
広重は、この松と池を背景に、のどかな自然と歴史を感じさせる景観を巧みに表現しています。
江戸市中から少し足を延ばして訪れる行楽地として人気を博した「千束池」の魅力を、この絵は伝えています。

■千束池とは
現在の東京都大田区南千束に位置し、現在は「洗足池」と呼ばれています。
東急池上線「洗足池駅」周辺に広がる大きな池です。
「千束池」という名は、一説には「千束もの田を潤す水を湛える池」であったことに由来します。
現在の「洗足池」という呼び名は、日蓮大聖人がこの池で足を洗ったという伝承からきています。
江戸時代には、池の周囲に茶屋や休憩所が並び、花見や月見、舟遊びを楽しむ庶民で賑わいました。

■ 袈裟懸け松の伝説
この地には、源頼朝が狩りの際に立ち寄り、法難を逃れた僧の袈裟を松の枝に掛けた、あるいは僧日蓮大聖人が袈裟を掛けたといった諸説があります。
いずれにしても「袈裟を掛けた松」として人々に語り継がれ、景勝の象徴となりました。
袈裟懸け松は、江戸の人々にとって「歴史と信仰が重なる一本松」として親しまれ、千束池を訪れる際の目印となりました。

■絵の見どころ
 千束池は、池上本門寺の西一里ほどのところにあります。
中央の松が日蓮大聖人が袈裟をぬいでかけたといわれるものです。
その向かいの社は、七面大明神を祀ったもので、昔池にいた大蛇が害を与えるのを防ぐためにつくられたものです。
この池は武蔵野台地の地下水が湧いて窪地に溜まったものです。
平安時代から付近の潅漑用水として利用されていました。
池の手前は平塚方面に通じる中原街道です。

■ 現代の洗足池
現在の「洗足池公園」は桜や紅葉の名所として親しまれています。
散策路やボート遊びも可能で、江戸時代と同じく市民の憩いの場となっています。
袈裟懸け松はすでに失われています。
池の周辺には日蓮大聖人像や、勝海舟の墓所、頼朝伝説にまつわる史跡などが点在しています。
東急池上線「洗足池駅」から徒歩すぐです。

■ 観光ガイドのおすすめポイント
①洗足池公園散策
池の周囲を一周する散策路は約1.2kmです。
四季折々の自然が楽しめます。

②歴史探訪
日蓮大聖人ゆかりの史跡や、勝海舟の墓など、歴史ファンにとっても見どころが豊富です。

③季節の風物詩
春は桜、秋は紅葉、初夏は新緑と、いつ訪れても美しい景色を楽しめます。

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